超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
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2022.10.3
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (51)
吉野林業の育林の基本的な考え方③
―優良材生産と育林技術-
山守制度と施業の集約化との関りについては、以前にも述べた通りである。(下記参照)
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (18) 吉野林業の発展と林業制度①
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (19) 吉野林業の発展と林業制度②
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (20) 吉野林業の発展と林業制度③
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (21) 吉野林業の発展と林業制度④
■「吉野林業と優良材」に学ぶ (22) 吉野林業の発展と林業制度⑤
つまり、村外地主から山林の経営を委託された山守は、吉野式と言われる労働多役の集約的な施業を行って地元労働者の雇用増大を図り、さらにはより報酬の高い価値の高い森林を育成して、地元労働者の生活を安定させる方向を推し進めた。
そうした社会的要請によって吉野地方における森林施業は、恵まれた自然的条件を背景にして、大量の労働需要を誘発するいわゆる密植、多間伐、長伐期からなる吉野独自の施業体系を開発したのである。
参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」
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「より報酬の高い価値の高い森林」とは様々な要因を含んで評価されるものと思いますが、現在進行形で対処していることが評価に反映されるのは、何十年先、100年以上先といったことになるもの林業の難しいところです。
山づくりはこつこつと進めなければなりませんが、吉野材のブランド力向上や、木材そのものの利用拡大も並行してしっかり行う必要があります。