超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2022.1.8

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (20) 
吉野林業の発展と林業制度③

-山守制度-

借地林制度の発生によって吉野地方の森林の多くは、村外の商業資本、地主資本等に地上権が移転し、生産組織が支配される形となった。

ところが、村外地主はたいていの場合、遠隔地にあって直接経営の指揮監督を行うことが不可能なため、森林所在地の信用ある有力者に山林の管理を委託して、生産収益を上げる方法として山守制度を採用したわけである。

一方、管理を委託された山守は、地元労働者を雇用して植林、下刈り、除伐、間伐等の撫育管理の全てを取り仕切り、自らも山林の作業監督として労賃を稼ぎながら、一定の報酬(間伐、主伐材売上高の一定割合)を得て借地林の経営を支配するという形態を取っている。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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資本と経営が分離されたこの絶妙の関係が、長きに渡り吉野林業が守り続けて来られた大きな要因ですが、現在は双方が苦しい市況に耐える状況も長くなっています。

それでも崇高な理念で山づくりを止めなかった人々の思いには、必ず応えていかなければなりません。


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