超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2022.10.2

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (50) 
吉野林業の育林の基本的な考え方②

―優良材生産と育林技術-

 

大阪城築城や阪神商工都市建設に大量の木材を要し、その伐跡地への造林の必要性が起った元禄年間(1688~1704)における造林技術も、今日の集約的なものであったかどうかについては確証がない。

しかしちょうどその頃、元禄年間に借地林制度が発生し、それまでの天然林の木材採取から村外の商業、地主資本が流入して一応の企業的形態を整えることとなり、山地での生産組織を支配する山守制度によって次第に施業は集約化され、商品生産へ舵を切って行くこととなる。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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元禄年間に発生した独自の山林経営システムが、令和の現代に至っても受け継がれてきたのは驚くべきことです。またそれによって200年生、300年生といった素材資本が守られてきたという側面にも感謝の念が尽きません。

問題はここから先にあり、森林管理や林業経営に携わる人の確保、加工流通の革新、需要の確保、たくさんの課題が山積しています。産業の特性上これらを超短期間で克服することも困難です。

出来る改善をこつこつ積み上げていくことしかできませんが、視野を大きく未来を見据え、心折れることがなきよう前進していきたいと思います。


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