超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
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2023.10.8

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (85) 
地ごしらえ・植付け方法②

―明治時代における育林技術-
 
植付けの時期は「春啓蟄の頃より清明の頃までに行うと言えども土地の寒暖により多少の早晩あり」と述べており、通常は新暦の三月上旬から四月上旬までの早春植とされていた。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
植付けの方法は平坦地では梅鉢植、傾斜地では並列植の二方法が行われ、その要領は、
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
「植穴をなるべく豊かに掘り(尖鍬を用ゆ)穴底に石等あればこれを取除くべし、かくして予て浸しおきたる苗木の根部に付着する水あかを能く洗い落し、長き小根を切り捨てこれを穴中に直立せしめ上土を寄せ根をうめ鍬にて打固め、掘り出したる土を残らず寄せかけ、尚その近傍の土を切込み苗木に触るるものなき様丁寧に植付くべし」
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
として、丁寧に植えるように指示している。しかし、「密植」の関係で一方では作業効率の良いいわゆる「一鍬植」が並行して行われていた。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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最盛期の当時のことですから、植付けも人海戦術にて丁寧に植えることができたでしょうが、さすがに密植で広範囲となれば一鍬植にならざるを得なかったことでしょう。

 

吉野林業全書に学ぶ(31)/山地への杉・桧植付けとその季節①
吉野林業全書に学ぶ(32)/山地への杉・桧植付けとその季節②
 

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