超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
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2022.9.6

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (48) 
吉野材の材質と諸性質⑨

材質(径級、年輪巾、節、目合い、心材色)と価格の関係についても調べた経緯があるが、径級が14~26㎝の原木では主に節の出現割合によって価格が決められる。

また、径級が20~50㎝の原木では目合いや心材色が価格決定の主な因子となるが、心材色の評価は具体的に表現することは困難で、実際には買い手側(製材業者)の経験による心材の色彩感覚と、その時の市況が反映され価格が決められている。

こういった部分は科学的データの裏付けに乏しく、単に心材色の良し悪しで価格が示されているので、心材の色標識を作成するなど、数字か符号によって識別し評価を行う方法は考えられないだろうか。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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今では想像もつかないとてつもない価格で取引されていた頃の考え方です。この本の発刊当時から40年が過ぎ取引される価格も量も格段に落ち込んでいます。また節の無いもの、赤身の心材は価格的にいまだ評価されていますが、実際のユーザーの意見では節がある方が自然な姿だと思う、床板は赤身よりも白太で揃えたいと真逆の感想も聞こえてきます。

固定概念を持たず柔軟にこういった市場ニーズを汲み取っていく一方で、これぞ吉野杉とも言うべき「赤柾」といったような材が、いかに優れたものであるかといった発信も続けていかなければなりません。美しいものはやはり美しく、吉野林業をなくすわけにはいかないのです。


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