超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

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2022.3.18

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (31) 
吉野林業と優良材の形成④

-優良材の形成と育林技術-

材木を育成し、材質の形成過程において直接関係があるのは、地質、土壌、気象等の自然的条件であり、さらには育成の主体となる種苗や育林技術である。これらの要件は、いずれが欠けても材木の育成を進めて行く上で十分機能せず、材質形成上重要な役割を果たすことになる。

林業生産は一般には大雑把に取り扱われることが多いので、育成段階において、種とか生産技術が十分検討されず、系統不明の苗木を無意識に植付け、漫然と肥大成長を期待している向きが少なくもない。

他方農業生産において米や果実を栽培する場合、農家は耕地や優れた種苗を吟味し、習熟した技術をもって品質の優れた商品価値の高い作物の育成を心掛けるという違いがある。

ただ、農業生産と同様に確実な生産目標からの植林や、その目標に合致した集約的技術体系による育林といった高いレベルの経営が行われる林業地も存在し、吉野林業もそのひとつである。

撮影:辻本 勝彦

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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農業と林業では育成期間が格段に違います。「品質の優れた商品価値の高い」ものを生産することが一人の生産者で完結することに対して、吉野林業のような長伐期であれば何世代にも渡り育成を継承します。

よって同列に検討することは非常に困難だとは思いますが、農業生産と同様に「高いレベルの経営」が行われる吉野林業が、いかに凄いことであるかということにもなります。


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