超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2020.08.15

■「吉野林業全書」に学ぶ㉕ 
杉床苗の移植の方法

「杉苗」の床替えについては、予め準備した畑をよく耕し、畑の広さにもよるが、約1.5m幅の畝(うね)を作り、一畝ごとに30㎝幅の通路を付ける。

鍬で適当に横筋を付け、ここに優秀な「大苗」を、一畝にだいたい10本ずつ、約15㎝間隔に直立して並べる。そして、横筋を付ける際にできた小高い土を、苗木の根に寄せ掛け、鍬で軽く押さえておく。

次の筋は15㎝ほど隔てたところに付けて、また掘り上げた土を苗根に寄せ掛け、鍬で均す。この繰り返しで、一畝歩(≒100㎡≒1アール)の畑に3,600本の苗を植えることができる。

「小苗」については、一筋に対して50本ずつ並べる。また、横筋の間隔は10㎝弱とすることで、同様の面積の畑に、3万本から4万本を植え付けることができる。

ただ、この「小苗」は翌春になっても、山行き苗になる見込みがないため、さらにもう一度、他の畑に移植する必要がある。その際は優良苗(大苗)と同じ方法とする。逆に育ちが悪かった「大苗」は「小苗」として移植する。

こうやって移植を終えた苗畑には、松の葉を播いておく。松葉は、雑草の蔓延を防ぎ、炎暑をしのぎ、多少は肥料としての効果がある。

「桧苗」の床替えは「杉苗」と同様ではあるが、「杉苗」より1年長く苗畑に置く。

また、前年に使用した苗畑での連作は、俗に「イヤ地」といってよろしくない。止むを得ない場合は、その畑地を一層深く耕すことで差支えはない。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
参照:「吉野林業全書」

 

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吉野林業においては、1ヘクタール(100m×100m)に対して、10,000本から12,000本の苗を植える「密植」を行います。(他産地では同面積に2,000本~3,000本)

この移植の解説においても、相当数の苗になっていますが、「密植」となると説明のつく数だと思います。

「密植の起源」は諸説ありますが、「吉野林業全書」においては「密植」を行う理由がバシッと記述されていますので、そこでまた理解を深めたいと思います。


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