超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2020.08.15

■「吉野林業全書」に学ぶ㉖ 
移植後の杉苗木の除草と施肥

移植後の杉苗について、根が付かないままに「施肥」すると、かえって枯損するおそれがあるので、すぐに肥料を施してはならない。

移植後に10日以上も降雨がなければ、その際は「清水」を散布する程度で、20日~30日経過して根付いた時に、「除草」し肥料を施すのである。

肥料は畑三坪に対して、水肥一荷に、油粕を三合ずつの割合で混ぜて施す。

(※一荷 = 天秤棒の両端にかけて、一人で肩に担えるだけの二つの桶の量 = 約60ℓ~移植前の苗木には畑一坪に対してこの量を撒いています。)

「施肥」のタイミングや時期は、梅雨の雨の多い時期を見計らって、芽を伸長させるために2~3回十分に行い、後は秋分までに2~3回行って止める。

秋分以降に「施肥」すると、冬芽が出て、それが寒風にあおられて、かえって心芽を枯らしてしまうことになるため注意すべきである。

肥料で避けなければならないのは、生の人尿であって、これをやってしまうと、奥芽ばかりが伸びて、苗木のひげ根が消えてしまう。良苗も悪苗になってしまうから注意しなければならない。

「除草」について、雑草が生える度に抜かなければならないのであるが、1年に6~7回は行う。ただ、「施肥」の前に「除草」を行うと、苗木と苗木の間の土が柔らかくなって、肥料がよく浸透し長持ちするので良い。

桧苗の「除草」と「施肥」は、杉苗と同じでよろしい。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
参照:「吉野林業全書」

 

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種から苗の育成を、ずいぶん長くたどってきましたが、次回からいよいよ山への植付けが始まります。

生い立ちをたどるほどに、現在の気候変動などの環境問題が心配にはなるのですが、そこは現代のテクノロジーがカバーしてくれるものだと、少し横に置いておいて・・・。

何よりも、こうやって育てられてきた「吉野杉」「吉野桧」が100年、200年経過して、吉野の森にそびえ立っています。一本一本を見る目も変わり、より一層、愛着も増すばかりです。


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