超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2022.2.11

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (24) 
吉野地方の優良材産地の特徴②

-川上村の様子と林業の特徴-

吉野林業発祥の地であり、中心地でもある奈良県川上村は吉野川の最上流に位置し、村の中央部を南東から北西にかけて吉野川(全長18,000m)が貫流している。下流は和歌山県に入って紀の川と名称を変え和歌山港へ流入する。

山脈は標高1780.2mの大普賢岳を頂点に1,000m以上の山岳が幾重にも重なり、平均傾斜度10~13度の地勢となっている。

地質は非変成秩父古生層、長瀞変成岩類、上部ジュラ紀層、古第三紀層、新期火成岩類で、岩石は砂岩、粘板岩、凝灰岩、硅岩、角岩および石灰岩などで構成され、土壌は埴質壌土ないし砂質もしくは礫質壌土を形成し、石灰および苦土を多く含有し、燐酸加里や硅酸塩類なども適量に含有しているため樹木の生育に適している。

気候は年間平均気温13.6度、年間平均降水量は吉野川流域で2,000~2,200㎜、大台山地で4,800㎜という多雨地帯である。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

※各種記載データは本書発刊の昭和57年頃のものとなります。

 

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密植・多間伐・長伐期といった吉野式造林法で、人々の手により撫育が行われることはもちろん、ここに書かれた土壌、地形、天候条件も加わり、吉野杉・吉野桧といった優良材が生み出されます。

さらに吉野川紀の川が大消費地との流通をしっかり繋いでくれたことが、吉野林業の長い歴史を支えました。

しかし全盛期は過ぎ去って吉野林業に従事する人々は激減し、天候条件も悪化を続けています。吉野林業を次の500年に繋ぐためには、もうすでに手に負えない課題を抱えてしまっているのかもしれませんが、何とかしたいと前を向く人たちと思いをひとつに突破口を探っています。


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