超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

  • HOME
  • >
  • 超現代語訳 川上村の吉野林業を学ぶ

2022.5.21

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (41) 
吉野材の材質と諸性質②

スギ材を産地別に見た場合林分の施業形態や樹齢も異なるので、一概に比較するわけにはいかないが、例えば一年輪の幅であれば吉野1.456㎜に対して、肥後1.568㎜、魚梁瀬1.500~1.952㎜、久万2.295㎜となっており、吉野杉が最も小さく緻密な目合いを形成していることがわかる。

また吉野杉は樽丸材として色、木香に優れ、酒漏れが少ない点などから評価されるが、その吸水性においてもほとんどキリの枝条材程度の少ない吸水率であることがわかっている。

スギ材の板目を通じての水分移動が他の多くの針葉樹より困難なもので、心材においてはよりその効果を示し、この特性がスギ樽材に適した最大の要因である。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

機能性に加えて、見た目の美しさや嗜好性の高さまでが揃うことで、吉野杉の樽丸には爆発的な需要が生まれています。

吉野林業の起こりは、この樽丸需要を目指したものではありませんので、奇跡的な出会いであったのか、出会うべくして出会ったものなのか、どちらにせよ感慨深いものです。

 


最新の記事

アーカイブ

  •  

    • 2023 (31)
    • 2022 (56)
    • 2021 (98)
    • 2020 (73)
  • ≪■「吉野林業と優良材」に学ぶ ...

    ≫■「吉野林業と優良材」に学ぶ ...

    最新の記事

    アーカイブ

  •  

    • 2023 (31)
    • 2022 (56)
    • 2021 (98)
    • 2020 (73)
  • ページトップへ