超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2022.2.20

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (27) 
吉野地方の優良材産地の特徴⑤

-川上村の様子と林業の特徴-

川上村の林業の特徴は、かつて杉を中心とした酒榑、樽丸等を生産目標としていたため、大面積にもかかわらず、1ha当り10,000本前後の密植を行い(杉、桧混植)、頻度の高い弱度の間伐を行いながら、通直、元末同大、均質の良質材を育成し、高収益を上げるという経営方式をとっている。(杉、桧の割合はおおよそ8:2である。)

その間伐は普通間伐(杉:60年、桧:65~75年)の場合はほとんど撫育間伐になり、回数にして7~8回程度である。しかし長伐期(150年)にもって行く場合は12、3回に及び、50年以降に行ういわゆる収益間伐の回数を6回として、単位面積当たり収益の比重を高める施業体系となる。

間伐材は径級に応じて稲足、垂木、杭丸太、海布丸太、テント棒、足場丸太、磨丸太、桧さび丸太、洗丸太として、また中丸太、大丸太は柱材や造作材等の建築用材として多角的に利用され、除伐材を除いてほとんど販売される。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

※各種記載データは本書発刊の昭和57年頃のものとなります。

 

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ここに書かれた40年前の施業体系や間伐材流通の内容が、古き良き時代の思い出話のようになって、現在ではほぼ当てはまっていません。

時代の変化(進化)は必ず起こることで、それに対応し続けなければなりません。そういった意味での6次産業化という流れになりますが、今まで強烈な強さを誇っていた吉野林業ですから、新しいもの、挑戦的なものを取り入れるのは困難を極めます。

守るべきものは守り、時代のニーズにも柔軟に応えられる体制で、プライオリティーは吉野林業の次の500年への継承に置くべきだと考えています。


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