超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
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2020.08.15

■「吉野林業全書」に学ぶ㉒ 
杉・桧床苗の覆いの仕様

播き付け後の杉・桧の種子は、約25日後には発芽し、そこから4~5日で芽に冠った殻を落とす。

「杉」は淡紅色の三葉を開き、「桧」は緑色の二葉を開くのであるが、4~5日ですぐに芽は伸びて、長さは2㎝弱となる。

この際に地面に敷いていた「覆い」を取り払い、除草した後、「覆い」を高く仕替える。

まず、畑の周囲に、床苗の面積に応じた適当な数の、高さ約60㎝の枝付きの杭を打ち、枝の二股になったところに桁を掛ける。

そして、取り払った「覆い」の「栂(つが)」または、「樅(もみ)」「桧(ひのき)」の枝柴を、細かい竹か木で幅約90㎝、長さ270㎝程度に編んで、桁の上に並べて蓋をする。

「栂(つが)」「樅(もみ)」「桧(ひのき)」を入手できない場合は代用品でも良いが、隙間から日光や雨水の浸潤がある、薄いもののほうが効果があり、厚すぎると苗木が枯れてしまう。

その他、苗床で注意すべきは「害虫」と「土鼠(もぐら)」である。

「害虫」には「煤(すす)」を混ぜた水か、「鶏糞」を溶かした水を撒く。「虫害」がひどい場合は、その「害虫」の巣のある土を取り除き、そこに「石灰水」を散布し「虫害」蔓延を防ぐ。

「土鼠(もぐら)」の予防には、畑の周囲に「石油」を注ぐか、板や杉皮などを土中に埋めて侵入を防ぐ。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
参照:「吉野林業全書」
写真:殻を冠った吉野杉の芽(下)

 

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石灰水とか石油とか、なかかな時代を感じさせる解説ですが、様々な脅威から苗木を守る戦いは、今も変わりませんね。

さて、種から苗木までの解説を追いかけていますが、山に植付けられるのは、まだ先です。しかし、「吉野杉」「吉野桧」たちへの「撫育」はすでに始まっているなと感じる丁寧な仕立てです。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎


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