超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2020.07.15

■「吉野林業全書」に学ぶ⑫ 杉・桧種子採取の用具①

種子採取に際しては、「一本梯子(むかで梯子)」を使って木に登るのであるが、高すぎる木には、綱を使う。

まず「放り綱(細い綱)」を下から2番目か3番目の枝に投げかける。

「放り綱」には石が結び付けてあって、枝に投げ掛けて、石の重みで綱が下がったところに、「太綱」を結び付けて「放り綱」を引くと、「太綱」だけが枝に掛かった状態となる。

枝に掛かった「太綱」の両端を、その木の根に括り付ければ綱梯子のようになり、両手で「太綱」を持ってよじ登り、枝に乗り移るのである。

その際、一番下の枝に掛けてしまうと、種子採取のできる枝に、乗り移れないことに注意しなければならない。

枝に乗り移った後は、ナタか鎌で「種房(イガ)」のついている枝先を切り落とすのである。

枝を切り落とす時には、木に害を与えないように、枝の根元から切らずに、葉のある枝を残しておかなければならない。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
【手綱の補足】
枝が高くて、梯子が使えない場合には「手綱」が二本必要である。

一本は「放り綱」で、長さ十五、六間 (30メートル弱)、目方百匁(重さ400グラム弱)の綱で、片端に三十匁位(100グラム位)の小石をくくり付ける。

もう一本は「太綱」で、長さ十五、六間(30メートル弱)、目方一貫四、五百匁(重さ約5.5キログラム)の綱。

この二本を上記の解説の様に使う。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
参照:「吉野林業全書」

 

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図や文章では簡単に説明していますが、高所作業で危険もいっぱいです。さらに川上村の施業地の地形は「急峻」なところばかりです。

始まりから命がけな育林に対する対価は、安すぎる原木流通価格に含まれていません。

再度確認にはなりますが、吉野では樹齢100年生前後の原木を中心に取引されており、「吉野林業全書」の解説は昔話ではなく、現在流通する原木の生い立ちなのです。


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