超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2020.2.24

■「川上村史 通史編」に学ぶ (11) 
吉野林業の拡大 

吉野は近世後期から林業の先進地として全国に紹介されはじめます。天保15年(1844年)には大蔵永常「広益国産考」、嘉永2年(1849年)には興野隆雄「太山の左知(散遅)」が続き、杉檜の人工造林法を中心に間伐・主伐にも言及しています。

明治に入ると吉野林業に対する世間の関心は飛躍的に高まり、吉野への見学者も相次ぎ、吉野の林業家が各地へ赴いて講演し指導する機会も増えました。

 

明治22年(1889年)には盛口平治が静岡県に招かれて各地で講演し、その内容が翌年「吉野林業法」として刊行されています。同年、土倉庄三郎による「第三回内国勧業博覧会大和国吉野材木桴出品解説書」が現れ、吉野材の製品解説や収支計算も示されています。

そして、その後の明治31年(1898年)に吉野林業紹介の決定版として、森庄一郎『吉野林業全書』が登場します。
林業技術のあらゆる側面が図版を交えて詳しく紹介され、山林保護制度に関しても言及されています。

参照:「川上村史 通史編」林業経済編第二章

 

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林業がしっかりビジネスとして確立し、収支計算まで詳らかに紹介するほど力強い時代です。そして、良いものは良いとして拡散されていきます。

昔も今も手法は違えど同じことで、広がらないのだとしたら人々の琴線に触れていないということ、何か努力が足らないということです。

 


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