超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2020.8.9

■「吉野林業全書」に学ぶ (29) 
杉・桧植付け場所の地明けの方法 ①

杉・桧を植え付けるにあたって、山を掃除することを地明けという。

前年の冬から植付け予定地の雑草を刈って、灌木などの雑物と共に取り除いておく。

ただし、その雑草や雑物の焼き払いは、植え付ける苗木の生育を阻害する為十分に注意しなければならない。どうしても焼いてしまわなければならない場合は、雑物を何か所かにしっかりと積み重ねて、雨が降って風がない時に行い火災には十分注意すること。

また、なるべく早い時期に作業を行い、焼いた後を数回の雨雪にさらす必要がある。

大径木の雑木山を伐り拓くのであれば、切株からの発芽がなく伐倒した雑木が腐りやすい梅雨時期に行うのが良い。

地方によっては雑木の大木は根を切らずに枝と梢を切り払い、幹はそのままに根の皮を剥いで枯らしたりもする。

雑木にフジツタが多くからんでいるときは、前年の梅雨に根を切っておけば、それが腐って伐倒が容易になり大変手間が省ける。

雑木山での雑草や雑物の取り除き方や焼き払い方は前述と同様に行うこと。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
参照:「吉野林業全書」

 

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地明けとはあまり聞き慣れない言葉で、地拵え(じごしらえ)ですね。

呼び方どうこうよりも、梅雨時期に作業性の悪い傾斜地でヤマビルが、ハチが、マムシが・・・想像を絶する過酷さです。


吉野林業に限らずですが、物事を相手に「伝える」ということは、正確に、多面的に、責任を持って行わなければなりません。

吉野林業について、読んで、聞いて、触れてを深めるにつれて、今のところ知識に大きな「嘘」はなかったのですが、「伝え方」が変わってきたとはっきり感じます。

中身のないイメージは不正確で、一方的で、無責任です。様々な場面で、そこを強く意識しています。


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