超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2021.11.6

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (16) 
洗丸太・樽丸等商品生産の始り②

洗丸太のような商品の製造は、どちらかと言うと初めは搬出に便利な所で起こったもので、川上村等の奥地で製造されるのはずっと後になってからでないかと思われる。ちなみに「大和名所図会」(1791年)には、吉野喜佐谷における洗丸太搬出風俗が描写されている。

興野隆雄「太山の左知」(1849年)によると、吉野山間で製造された洗丸太類は、京、大阪の大所を回り売り歩いたと記述されており、わずかであろうが早くから機内に流通していた模様である。

また吉野材の象徴的な商品であり、吉野林業発達の原動力になった樽丸、酒榑等の酒造用材は記録によるとすでに元禄年間(1688-1703年)前後に使用されていたと伝わる。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」「吉野林業全書」

 

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吉野杉の樽丸、酒榑等の酒造用材が使われ始めた元禄年間(1688-1703年)であれば、川上村で植林が始まったとされる文亀年間(1501-1503年)からは150年以上は経過し、ようやく人の手で育てられた人工林の素材の良さが、市場の需要とマッチングし始めた頃となるようです。


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