超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2021.9.25

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (14) 
吉野地方における木材生産の始り③

太閤秀吉時代の大がかりな木材利用を契機にして、当時これらに関係した材木商の大阪定着が始まり、元和末年(1620年)には大阪立売堀に市売市場が開設されることとなり、吉野、紀伊、新宮をはじめ諸国の木材が入荷され次第に市場が賑わいを見せていくことになった。

小川三郎兵衛氏蔵「材木屋発端手続書」によれば、大和の材木商が大阪の木材市場へ現れてくるのはこの頃からで、中世の座的な材木商から近世的な意味の木材業者=材木商への転換が行われ始めたという。

特に吉野材が大阪市場において重要視されるようになったのは、吉野材が材質的に優秀であったのと、吉野川、熊野川などの水運に恵まれていたので取引上有利であった。

その後、京阪神商工都市や、上方における各種生産業の発達にともなう需要の増加によって、次第に山林の経済的価値は高まり、林業発展の基礎を築くこととなった。

撮影:辻本 勝彦

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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「吉野林業全書」においても大阪市場の盛況はダイナミックに描かれています。当時の最盛期のような姿を見るのは難しいかもしれませんが、市場の活況は森林整備や育林に直結します。

市場のニーズに敏感に、柔軟に、誠実に反応していかなければなりません。


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