超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2021.9.22

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (12) 
吉野地方における木材生産の始り①

江戸時代以前の吉野地方の森林は、ほとんど天然林であったと見られており、当時はそうした天然林の中からスギ、ヒノキ、モミ、ツガ等の建築用材もしくは木地の原料として広葉樹の伐出が行われていた。

記録によると最も原初的な木材採取は、平安時代中期の漆器の木地製造であった。後一条天皇(1016~1036年)や白河上皇(1072~1086年)の御代に、吉野地方下市を中心に漆器製造が盛んに行われていたという。

その頃、川上村高原では木地職が定着し、漆器の原料となる付木地、丸物木地を製造し下市の漆器業に対して原料を供給していた。南北朝時代の戦乱が過ぎた頃にあっても、森林の大部分は近世的な個別所有が確立しておらず、村や部落などの村落共同体(入会集団)が総有し、共同利用が認められた入会地であった。

したがって一般の住民はわずかな耕地で食糧を作り、自生の山菜や木の実の採取を行うほか、自家用の薪炭材を利用するなど、天然の林産物を採取販売して生活の糧とする原始的な自給生産の段階にあった。

 

撮影:辻本 勝彦

川上村の吉野林業と土倉庄三郎

 

参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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古代・中世の吉野の森の姿となると、どうしても避けて通れないのが南北朝の歴史との関係です。いずれそこも、しっかり学んでみたいと思います。


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