超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2021.8.13

■「吉野林業と優良材」に学ぶ (7) 
吉野林業地帯の概況⑦

吉野川流域林業の中心地川上村では、文亀年間(1501~3年)に人工植林が始まったのであるが、その当時はたとえ植林を行ったとしても、地元の資本だけでは長期に渡って維持管理をすることは到底困難であった。

そこで元禄年間(1688~1703年)前後に吉野上市の商人や大和平野の地主たちに、地上権を売却して立木一代間、または一定期間貸し付けて造林を営む「借地林制度」が発生した。

ところが、それでもまだ不足する資力に対して、森林の所有権まで売却移転され、だんだんと村外の商人たちに転移集積されていったのである。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎


参照:「吉野林業と優良材 (岩水豊 著)」

 

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500年前に「はじめの一歩」として小規模な人工植林が起りましたが、拡大していく需要に向けて出材されていたのは元々の天然林です。

その伐採跡地の造林や出材ルート形成にはもちろんお金が必要で、川上村の急峻な地形ではさらに大きな資本が必要となり、「借地林制度」の発生は自然な流れだと思われます。

ただ資本が集まるのはもちろん儲かるからであって、現在の状況では難しいことです。よって吉野林業を継承し持続していくためには、自らでお金を生み出す必要があり、製品加工や販売も一体に進めていかなければなりません。


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