超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2020.12.19

■「吉野林業全書」に学ぶ (70) 
杉皮の仕立て方と荷造りの方法

杉皮は夏の土用の間に取ったものが最上等品となるが、上等のものは、長さ六尺五寸(約197㎝)、中等は五尺二寸(約157㎝)、下等は三尺二寸(約97㎝)に切る。

杉皮は、まず幹からはぎ取って、丸一日日光に晒し、適当な場所に積み重ねておく。そして約1か月後にこれを積み直し、さらに30日経ってから荷造りを行う。この際は、長柄の鎌で荒皮を削り、次のように仕立てる。

一、長さ六尺五寸の稀皮(上等品)は、幅を一尺六寸(約48㎝)に仕立て、14枚(2枚ずつ腹合わせにする)で一束として、鉋(かんな)で両側を削って三か所を縄で括り、長さが六尺三寸になるように鋸(のこぎり)で両端を切り捨てる。その木口はワラなどを編んだもので包んで、縄で全体を十字に括り、四束で一駄(馬一頭に背負わせられる荷物の分量の単位)とする。ただし、厚皮で外目の深いサビ皮(最上等品)は、12枚で一束とする。

一、長さ五尺二寸の稀皮(中等品)は、幅を二尺五寸(約76㎝)に仕立て、12枚(2枚ずつ腹合わせにする)で一束として、鉋で両側を削り、長さ五尺になるように鋸で両端を切り捨て、四束で一駄とする。

一、長さ三尺二寸の剝皮(下等品)は、幅を二尺五寸に仕立て、12枚(2枚ずつ腹合わせにする)で一束として、鉋で両側を削り、長さ三尺になるように鋸で両端を切り捨て、六束を一駄とする。

これらの皮はいずれも天井や壁、屋根などに使用されるが、小木から取った剝ぎ落とし皮(最下等品)は、主に瓦の下地に用いられる。

川上村の吉野林業と土倉庄三郎


参照:「吉野林業全書」

 

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無駄なく使うというところでは、究極の部位だと思われますし、伝統的な使われ方を含めて、新しいデザインにも色々なアイデアが浮かびます。

ただやはり、原木出荷量が下降し続けている中、こういった杉皮や檜皮、割箸、枡などの材料確保にも歪みが生まれている現状です。

良いものを守り、新しいものも生み出すためにも、木が使われなければなりません。


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