超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
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2020.6.20
■「吉野林業全書」に学ぶ (15)
杉・桧の種房の模様と種子の形
「杉」の種房は、11月初旬に雌雄の芽を、同時期に別々の葉先に付けて、咲いた花は3月中旬から4月中旬までに散ってしまう。
(「杉」はいわゆる「雌雄同株」です。)
鱗求(イガ)ともスギボックリとも呼ばれる「球果(実)」は葉先に付き、数か月後にその「球果」の付け根から「葉芽(成長して葉になる芽)」が出て、翌年の10月初旬までに徐々に大きくなって、熟して種子となる。
「杉」の種子の形は、三角形と楕円形の入り混じった珍しい形で、色は、光沢のある緑褐色(緑掛かった茶色)で黒点がある。
「桧」は11月初旬につぼみを付け、落花は「杉」と同じ3月中旬~4月中旬である。
「球果」は翌年の4月初旬に葉先に付き、10月初旬に熟して種子となる。
「桧」の種子の形は、杓子(しゃもじ)型で、色は光沢のある黄緑で藤色の黒点がある。
「吉野林業全書」では時期は「二十四節気」で表現されます。
【立冬】:11月初旬(11月8日頃)
【春分】:3月中旬(3月20日頃)
【穀雨】:4月中旬(4月20日頃)
【寒露】:10月初旬(10月8日頃)
【清明】:4月初旬(4月4日頃)
参照:「吉野林業全書」
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気候変動がぐんぐん進む世界にあって、「二十四節気」のような、風情もあって、季節を肌で感じ、その季節の匂いを思い浮かべるようなことも少なくなってきました。
こういう変化は、動植物の生態系にも大きな変化を与えますから、「吉野林業」を守るためには、こんなとてつもない地球規模のリスクにも対応しなければならないのでしょうか。