超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。

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2020.8.8

■「吉野林業全書」に学ぶ (28) 
地形及び土質の事前調査

杉・桧の植付けには、まず地形と土壌調査が重要となる。

杉・桧とも陰地(西北向き)が適しているが、全山すべてが陰地ばかりではなく、もちろん陽地(東南向き)もある。

杉は陽地に適しないが、桧は陽地で生育しないわけでもないので、杉を陰地に、桧を陽地に植え付ければよい。

土壌には壌土、植土、墳土、塗土、壚土、砂土などさまざまな土質があるが、杉・桧ともに黒土で小石混じりの土地で、水気を吸収しやすく、
また水捌けの良い土壌が最適である。ただ、桧は小石混じりの赤土で乾燥した土地でも差支えはない。

まずもって全山同一の土壌というのは稀で、中腹以上は自然雨水によって表土は流れて肥土が減り、その上乾燥しやすいから桧を植え付ける。

中腹以下の土地は、その自然な流れによって肥沃で湿気を含むから、杉を植え付けるのが適している。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
参照:「吉野林業全書」

 

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川上村の吉野林業では、おおよそ杉8割、桧2割で、この解説のような植え分けが行われています。

ただまあ広い川上村では地形や天候も様々で、「ここは、ええ木がよう育つねん」といったようにエリアごとの感覚が備わっているようです。

山いきさんたちからは、「ここは地力が強い」「ここの土でええ赤身が取れる」といった奥深い話もよく耳にします。

いずれにしても、長い歴史で培われた技術と元々の山の地力、そして雨の多い気候、様々な要素が合致して吉野林業は成立しているんだと思います。

さて、このあたり吉野林業と気象や土壌について述べられたものもありますので、追ってまた勉強させていただきます。本日は「思います」で終わります笑

川上村の吉野林業と土倉庄三郎


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